パターンで覚えるヒートマネジメントの使い方

はじめに

B-Side Shisha Bar店主のSoheiです。前回の記事に引き続き、欧米やロシアで主流のシーシャの作り方を解説していきます。

今回はヒートマネジメントを用いた熱管理に焦点を当てて解説するので是非最後までご覧ください。

お店に来られたことのある方はご存知かもしれませんが、当店は1時間に1回程度の炭替えで濃厚な煙をキープし、こだわりのドリンクを丁寧に作れるようなオペレーションを導入しております。また、炭の置き方も概ねパターン化されており、それを覚えてしまえば非常に再現性の高いオペレーションとなっています。今回ご紹介するヒートマネジメントの扱い方は、面倒くさがりの方や店舗でオペレーションを簡略化したい方、作業したり映画を見たりしながらシーシャを吸いたい方に最適な内容となっております。

また、前回の記事の内容を理解した上で本記事をお読みいただくとより有効にヒートマネジメントを活用できるようになります。まだお読みでない方は前回の記事からご覧ください。

なお、本記事で解説するのはLotus型ヒートマネジメントとProvostに限らせていただきます。ターキッシュスクリーンは比較的こまめに調整したい方向けの機材で趣旨とずれてしまうため本記事では取り上げませんがご了承ください。

繰り返しにはなってしまいますが、シーシャの作り方に正解はないので、ご自身に合ったやり方を模索してみてください。

良質な炭を使おう

早速ですが、ヒートマネジメントの使い方を解説する前に、本記事で最も重要なポイントを述べたいと思います。

それは、《良質な炭を使うこと》です。

質の良くない炭を使用してしまうと、ヒートマネジメントの性能を十分に活かしきれず、こまめに炭替えをしないと煙をキープできなくなります。そればかりか、炭の雑味が煙に乗ってしまいせっかくのシーシャが台無しになってしまいます。多少値段が高くても品質の良い炭を使用することを強くおすすめします。

当店で使用している炭はShamanの26mmキューブ炭です。最近では良質な炭の選択肢が増えてきているので、ご自身に合ったものをお選びください。入手性の高さを考慮するなら、M.Rosenfeldの25mmキューブ炭もおすすめです。

[Shaman Charcoal 26mm]
https://hotbox.base.shop/items/55227526

[M.Rosenfeld]
https://www.amazon.co.jp/dp/B079WP5D89?ref_=cm_sw_r_cp_ud_dp_Y2P408BPN854FTN15XWV

火力調整はパターンを覚えればOK

僕の作り方では、フレーバーをボウルに詰める段階で味の濃さを確定し、あとはどのフレーバーでも同じ火力を与えております。
そのため前回の記事の内容が理解できていれば、あとは火力調整のパターンさえ覚えれば美味しいシーシャが完成します。

「シーシャは熱管理が重要」とよく言われますが、あくまで僕の作り方の場合はフレーバーの詰め方のほうが重要で、熱管理は煙の量を変化させる場合やお客様の吸い方に合わせる場合にのみ用います。前回の記事をしっかり理解した上で、火力はお好みに合わせて調整してください。

これからご紹介する作り方を試していただくと、火力は強めですが濃密で質の良い煙が持続するため、多くの方にご満足いただけるシーシャとなります。細かい調整がしたい場合についても解説するためぜひ最後までご覧ください。

Lotus(ロータス)型ヒートマネジメントは炭の個数でコントロールする

さて本題に入ります。本節ではKaloud Lotusをはじめ、Oduman IgnisやNa Grani HMDといったヒートマネジメントの扱い方をご紹介します。本記事では例としてNa Grani HMDを用いますが、他の製品でも同様の使い方が可能です。

Lotus型ヒートマネジメント(以下、HMD)は直径3インチ前後のボウルにフィットするヒートマネジメントで、アルミホイルを張る必要がなくクリアな煙を楽しむことができます。

HMDは、主に炭の個数で火力を調整します。置き方・置く位置によっても火力は変化しますが、個数による変化と比べると小さいためここでは割愛させていただきます。

最初に炭の置き方のパターンを紹介した上で、それを用いた熱管理の手順を解説します。

シーシャの炭の置き方のパターン

炭の個数別に置き方を紹介します。前提として、HMDの縁に立てかけて置く場合は「炭0.5個」としてカウントさせていただきます。パターン①から火力の強い順となっております。

  • パターン①: 炭3個(2個+2個立てかけ)

  • パターン②: 炭2.5個(2個+1個立てかけ)

  • パターン③: 炭2個

  • パターン④: 炭2個(1個+2個立てかけ)

  • パターン⑤:1.5個(1個+1個立てかけ)

Kaloud Lotus等の蓋が付属しているHMDの場合は蓋を使用しても構いません。

パターン③の状態で蓋を使用すると、パターン②と同程度の火力になります。

シーシャの作り方(ロータスの熱管理)

  1. 炭を3つ焼く

HMDの蓋を使用する場合は2つでも大丈夫です。

  1. ボウルにフレーバーを詰める

前回の記事を参考にしてください。この手順が上手くできていれば熱管理が多少雑になってしまっても問題ありません。

  1. ボウルの上にHMDを乗せる

HMDの予熱は基本的に行いません。理由のひとつは、破損のリスクがあるためです。特にKaloud LotusやOduman Ignisといったアルミ製のHMDはコンロで焼きすぎると変形してしまいます。もうひとつは、フレーバーの温度を急激に上げてしまうと味がブレやすいからです。じっくりと全体に熱を通すのがおすすめです。

  1. パターン2のように炭を置く

パターン③+蓋でも構いません。このとき、風防を使うとボウル全体が温まるまでの時間を節約できます。

  1. 香りが立ってきたら吸い始める

5分程度待つと周囲にフレーバーの香りが広がってくるので、ゆっくりと3回ほど吸います。ここで煙が濃く出ていれば風防を外して完成です。煙が薄い場合はもう少し待ちましょう。

  1. 煙が強く感じたらパターン3または4に切り替える

吸っているうちに温度が上がってきた場合は火力を1段階落としてください。

  1. 40分~50分程度吸ったところで炭替えをする

40分程度吸うと炭が小さくなってくるので、3つの炭を全てHMDの中に置きます。新しい炭を焼く場合は1時間毎に2つ焼いてパターン③もしくは⑤のように置きます。

Provost(プロボスト)は蓋でコントロールする

Provost(プロボスト)とは、Apple on Topが製造しているヒートマネジメントで、アルミホイルを張る必要があるもののボウルの直径に関係なく使用できるヒートマネジメントです。

使用する炭は2つで、主に蓋の乗せ方で火力を調整します。蓋のエアフローで火力を調整できる構造になっていますが、エアフローを閉じてしまうと炭が鎮火しやすくなってしまうので基本的に全開で使用することをおすすめします。

また、蓋を使わずに炭3つの置き方でコントロールする方法もありますが、ここでは割愛させていただきます。

Provost の蓋の乗せ方のパターン

蓋の乗せ方のパターンは以下の通り。パターン1から強い順となっております。

  • パターン①

  • パターン②

  • パターン③

  • パターン④

シーシャの作り方(プロボストの熱管理)

  1. 炭を2つ焼く

  1. ボウルにフレーバーを詰める

基本的に前回の記事通りです。Provostは比較的火力が強いので、ファンネルボウルの場合は軽めのフレーバーでもNormal Pack以上の密度で、アルミホイルに触れすぎないように盛ることが多いです。

  1. アルミホイルを張り、穴をあける

厚さ40μm以上のアルミホイルを使用することをおすすめします。

尾上製作所(ONOE) BBQお助けシート(極厚アルミシート)
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アルミホイルに穴をあける際によく使う開け方を3通りご紹介いたします。正解はないので好きなようにあけてください。

  • ストレートボウル

  • ファンネルボウル

  • ファンネルボウル(Tangiersの場合)

  1. ボウルの上にProvostを乗せる

Provostを予熱する必要はありません。理由はLotus型ヒートマネジメントの時と同様。

  1. 炭を乗せ、パターン①または②のように蓋を乗せる

パターン①で放置しすぎると火力が上がりすぎるので基本的にはパターン②がおすすめです。

  1. 香りが立ってきたら吸い始める

吸ってみて煙が出たら完成です。

  1. 煙が強く感じたらパターン③または④に切り替える

慣れないうちは吸いながら適宜調整してみてください。トングが不要なので簡単ですね。お店では、煙が濃く出てきた段階でパターン③にして、当分はそのままキープしています。

  1. 炭が小さくなってきたら炭替えをする

パターン①だとかなりの高火力になるので、炭が小さくても煙をキープできます(吸い方には注意を払う必要があります)。面倒であれば新しい炭を2つ焼いてパターン③または④でキープしてください。炭を焼くのは1時間に1回で十分です。

Q&A

Q1. Lotus型ヒートマネジメントとProvostはどう使い分けたらいい?

A1. 基本的にLotus型ヒートマネジメントがフィットするボウルにはそれを使ったほうが楽です。個人的にはファンネルボウルで吸うシーシャは物足りないと感じてしまうので、より高火力が出せるProvostを使うことが多いです。お好みでどうぞ。

Q2. 火力を上げすぎてしまった時はどうすればいい?

A2. 火力を一段階落として、何度か勢いよく深く吸うことでまろやかな煙に戻ります。それでも修正できない場合は、炭を下ろした状態で何度か吸って冷たい空気を回してください。吸ってもほぼ煙が出ない状態になったら炭を乗せて今度は優しく長めに吸いましょう。

前回の記事を理解できていれば基本的に焦げることはないので、焦げたような味わいになってしまう場合はフレーバーの詰め方を見直してください。

Q3. フラットの炭を使いたい。

A3. どうぞ。

Q4. オガ炭を使いたい。

A4. どうぞ。

Q5. こまめに炭替えをしたい。

A5. どうぞ。

最後に

以上となります。ヒートマネジメントの性質を理解して最大限活用すれば非常に簡単にシーシャを楽しむことができるようになります。是非お試しください。

他にも気になることがあれば是非 B-Side に遊びに来てください。 最後までご覧いただきありがとうございました。